文房 夢類
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壺猫

文房 夢類

アナグマとクマ

東京都知事の疑惑に関する追及が報道されている。一昔前は、頭の働きが素早くて弁舌が立つ者は、その場で反応できない相手を難なくねじ伏せることができた。いまはちがう。正確な記録が音声と映像で保存再生される。言い負かされたとしても、のちに複数の目と手によって膨大な資料をもとに反論、攻撃が可能だ。意図的ではない、過去の記憶違いは誰にもある事だが、このような揺らぎさえも許されない。
盗み食いを見つかったアナグマが、棒で叩かれている姿に見えるのだ、桝添都知事が。あっちに逃げても叩かれ、こっちに潜り込もうとしても叩かれて次第に弱ってゆく、小石を投げ続ける見物人たちは振り向き、山刀を握って近づく男を見ている。残酷な風景だ。
桝添都知事の前の知事も辞めさせられたが、その前の都知事だった石原慎太郎は、盗み食い程度ではなかった泥棒クマだった。でかくて凶暴で、文句でも言おうものなら噛みついてくる粗暴下劣クマ。遠巻きにしてやり過ごしたのだ、見物人たちは。本当は、この泥棒クマをこそ打ち叩くべきだった。いまだって、振り向いて見るべきなのだ、アナグマなんかよりも、もっと悪質で村人に対して被害が大きいワニが寝そべっているではないか。
睡眠障害などとふざけた嘘をついて寝そべり、アナグマいじめを横に見ながら安倍山へ戻ろうとしている。
バカバカしい限りだ、かれらが徘徊し、腹に脂肪を蓄えようとする山は、ほんとうは村人の入会地なのだ。
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