文房 夢類
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壺猫

文房 夢類
September 2019

私が相撲を好むわけ

私はお相撲を観るのが好きだ。テレビが市販された最初の時期からお相撲の中継があったように思う。14インチのモノクロ画面の正面に正座して見つめたお相撲さんたち。
鏡里、栃錦、朝潮、吉葉山。美しい吉葉山、鏡餅のようなお腹の鏡里。これがお相撲さんというものか、と目を見張った。
今は外国出身のお相撲さんも大勢いて素晴らしい、どの力士も、それぞれに見所がある、昨夕は「栃の心ガンバレ、五分になるっ」と叫んで応援した。
どこがどのように良いのかな? 一つは他人事だから。走ったり泳いだり、ボールを投げたり受けたりは、ああ、すごいなあ、私は何一つできない、と身に滲みつつ眺める部分があるのだが、大相撲にはそれがない。
それより何より良いことは、敵味方がないことだ。ものすごい闘志を持って裸一貫、力を競うのだが東と西である。
この一点で私は大相撲を好んでいるようなものだ。
戦争反対と言いながら、どうして人は、日常生活で戦争用語を多用したがるのだろう? 敵とか味方とか。戦略とか。野球でもXX軍とか。
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