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天明童女
河合泰子

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内容

タクシードライバーの亜夕子は、希望も恋人もほしくない、風のような39歳。 武州麻生のダルマ市の夜、とつぜん臨月近い妊娠に「感染」、最愛の娘を授かるが、大飢饉の天明時代にタイムスリップ、赤ちゃんと引き裂かれる。 現世の記憶を封印された亜夕子は、前世の自分、お鮎として恋に落ち、別れと死の運命のスパイラルに巻きこまれてゆく。 ベビーシッターに虐待される赤ちゃんを助けるのは誰。ダルマ市で出会った謎の婆。生まれ変わりの不思議、デジャヴュ、夢が見せる世界。幼子の持つ記憶。 偶然ではない、これは必然。虚構ではない、これは真実。 時を超えて、見失った愛と魂を探し求める感動の物語。

著者

著者の河合泰子は短編小説集『白い猫』『帰国主婦 心の手帖』(彩流社)などを執筆。

「月は船 いかに漕ぐらん」のシナリオで、読売ゴールデンシナリオ最優秀賞受賞。日本テレビで放映後、ギャラクシー奨励賞受賞。

書誌情報

題名: 天明童女
著者; 河合 泰子
形態: 単行本
言語: 日本語
ページ数: 334ページ
寸法: A5変型版, 19.8 x 15.4 x 3 cm
発売日: 2008-12-24
ISBN-10: 499807573X
ISBN-13: 978-4998075738

感想 レビュー

無名作家だが優れた作品
by 山爺(日本)
ごく普通の現代女性が、ごく身近な生活環境のなかで暮らしているなかでファンタジーの世界に巻き込まれて行く。一息に読むことができて本当に楽しい作品でした。


女性向けの癒し系ファンタジー小説
By 高塔
シングルマザーがタイムスリップ先の江戸時代で大冒険。その間、ぬいぐるみのクマさんが現代に残された赤ちゃんを育てる。
脇役には、悪意に満ちたベビーシッターの若い女、やや疲れた感じはするけれど世間の荒波に鍛えられたベテランのタクシードライバーさんなどバリエーション豊か。
読み終わると、ほーっと一息。働く女性に読んで欲しい「癒やし系」の現代版ファンタジーでした。


大人向けのファンタジー小説
By Pray Pray
主人公の女性はタクシー運転手をしているシングルマザーという設定。
必死で働きながら、赤ちゃんを一人で育てていますが、子どもの父親が誰なのか実は彼女本人にもわからない。
そんな彼女が勤務中アクシデントに巻き込まれ、江戸時代にタイムスリップしてしまいます。
いきなり放り込まれた過去の世界で主人公はどのような役割を担うことになるのか、また現代に残された幼児の面倒は誰が見るのか……、という展開にハラハラさせられました。
主人公の母親は天明の大飢饉や百姓一揆を経験したり、謎の老婆にであったりしながら再び現代へ戻ってくることになるのですが、江戸時代(天明時代)の農民の生活に関わる時代考証もしっかりしていて、ちょっと時代小説としても面白い小説です。
しかし個人的に一番好きだったのは、ファンタジー小説としての、現代に残された赤ちゃんのエピソードです。
恋人に捨てられて自暴自棄になっている若い女性が赤ちゃんの面倒を見ることになるのですが、誰も見ていないことを良いことに、このベビーシッターは赤ちゃんを虐待しようとします。
すると赤ちゃんが大好きなクマのぬいぐるみの「クーちゃん」に突然命が宿り、悪役ベビーシッターと壮絶なバトルを繰り広げるのです。
おまけに「クーちゃん」の強いこと!
この部分は何度も読み直して笑ってしまいました。身近にいて自分を守ってくれる「クーちゃん」のようなぬいぐるみの守護神が欲しいと心底思います。
そしてやがて母親が現代へ戻ってくると赤ちゃんの出生の秘密も明らかになるのですが、時間を超越したこの展開の不思議さ・・・・・・かの『ジェニーの肖像』(ロバート・ネイサン)を思い出させられました。
主要な登場人物の年齢や職業、さまざまな場面設定の複雑さを考えると、どうしても大人向けの作品ですが、丁寧に作り込まれた和製ファンタジー作品としてお薦めです。


やっぱりベア!
サンディ
裏表紙のクマちゃんが、濡れているみたいで気になったので買いました。それと、なんかテディベアじゃないかって、気がしたんです。
よかった~~~。
クマちゃんが活躍する小説、こんな活躍ってあり? っていう凄い力。大事にしてるテディベアをじっと見つめていると、この物語の「クーちゃん」が重なってきました。


時空を超えた、読み応えのある小説, 2010/3/4
日野美枝子
天明童女、引き込まれるようにして、一気に読んだ。リズム感あふれる文体もさることながら、構成の見事さに圧倒された。
場所は新百合ヶ丘、小田急線の沿線、そこは近年、住宅地として開発されたところである。駅周辺は買い物客であふれている。
ところがその土地には、隠された歴史がある。天明の飢饉と呼ばれた事件があった。
その歴史を、作者は、見事に蘇らせてみせる。それはまるで、作者がその場所の地霊に、とり憑かれたごとく迫力でもって、貧苦や飢えに苦しむ人々を描き出す。
この本は、この時代を描くだけで充分だったはずだ。
だが才能ある作者は、それを現代とからめて、遠い時代の人々の情念を、今に蘇らせ、幼い命にそれを吹き込んでいく。
真に恐ろしい小説である。そして、今、私たちの情念は、どのような形で、未来に蘇るのであろうか。
久しぶりに、小説の醍醐味といったものを味い、満足感を覚えながら、本を閉じた。


私たちの中に眠るもの, 2009/1/8
キャットシッター
確かに面白い。作者は筆力のあるストーリーテラー。だが、フィクションを書き連ねるのではない。作者自身の中に眠る声を、作者は言葉にする。真摯に、深く、鋭く・・。私たちはとかく目に見える現実の世界だけに生きていると思いがちだ。しかし、私たちのDNAに時代を経てインプットされているものはないか・・人だけではなく、私たちが生きている土地にも、時を経て降り積もった歴史と人々の想いがあるのではないか。それに耳を傾けようとすると、私たちは決して目の前にある単層の社会だけに生きているのではないと気付く。この現実の世界は、実はいくつもの層をなしているのかもしれない。ある人はそれを異次元と呼ぶかもしれないが、世界は本来薄っぺらではないのだ。そういう壮大な背景を抱えつつ進行する物語だが、読み手に長さを感じさせない。一晩で一気に読んでしまいたくなる話だ。そして読み終えたとき、私は涙が止まらなかった。


女性向けの癒やし系ファンタジー小説, 2009/1/19
Beast "Beast"
シングルマザーがタイムスリップ先の江戸時代で大冒険。その間、ぬいぐるみのクマさんが現代に残された赤ちゃんを育てる。
脇役には、悪意に満ちたベビーシッターの若い女、やや疲れた感じはするけれど世間の荒波に鍛えられたベテランのタクシードライバーさんなどバリエーション豊か。読み終わると、ほーっと一息。働く女性に読んで欲しい「癒やし系」の現代版ファンタジーでした。

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