文房 夢類
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壺猫

文房 夢類

元号騒動

平成から令和へ。10連休と抱き合わせの改元行事がようやく下火になった。
小雨の降る灰色の朝のニュースは、仁徳天皇陵周辺が世界遺産にどうの、こうのである。
去年の試掘めいた行いは世界遺産を目指しての下準備であったのだろうか。ともあれ、百舌と呼ぼうと何と名付けようと、ほとんど解明されていない古代の巨大な墳墓である。
もう一つのニュースは亀卜である。改元行事の一つとして新規にウミガメを殺し、甲羅を剥ぎ取り、焼き焦がして亀裂を作り(国家の)将来を占うという行事である。
報道では国家の将来を占うとは、一言も言わない。占い師が何かを占う時は、必ず目的があるのだが、報道は、これを空欄にしている。バカバカしい報道。

つまり、何から何までバカバカしくて気分は灰色の小雨模様。
子どもの頃は、昭和何年生まれです、と言っていたが、やがて西暦を使うようになった。
郵便局や役所で記入する時に、平成何年かを確かめなければならない。憂鬱で面倒なことだと思う。
続けることについては、大賛成だ。大切に守り維持してゆく大切さは、どれほど強調しても足りないくらいだ。
天皇一統が末長く存続することも、どれほど強調しても足りない。けれども象徴という冠は外してしまう方が、天皇のためにも、国民のためにもなると思う。
この曖昧なものは、天皇を苦しめ、他力依存、無力無関心、右に左に靡き伏すアメーバ的日本国民の育成に力を貸す存在でしかない。

昨日は『平成史』という本を読んだ。この手のものを書物と呼べるのか、私にはわからない。
人気者の論客が対談をし、文字起こしをして手を入れて印刷製本、販売ルートに乗せる。
やあ、面白い。そうか、君たちもそう思ったか。え〜、なんだよ、それはないんじゃない?
ツッコミを入れながら拾い読み、読み飛ばし。
このご両人は当方の息子たちと同世代なので、子らの声を聞いているような感じだ、不意に懐かしくなった。
バラバラに帰宅した兄弟っ子が喋り続ける食卓。今日はカレー、昨日もカレーの、量ばかりの夕ご飯。
そうなんだ、今は、この子たちの世代が運転席にいるんだよ。こっちはもう、後部座席で。
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