白鳥一家
22-07-12 11:49 更新 カテゴリ:自然
山中湖にコブハクチョウがいる。これは渡りをしないで通年同じ湖に暮らしている留鳥である。県では観光目的に繁殖させて大切に見守っていて、50数羽に増えたところだ。この春の巣作りで、私は4つの巣を見つけていた。時ならぬ低気圧の襲来で1つの巣は卵もろとも壊滅した。3つの巣は県が作ったハウスに守られて順調に抱卵した。40日で雛誕生である。しかしまた、台風のような風と豪雨に見舞われて、湖の水位は目一杯上昇し、巣のあったところは1メートルほどの深さの水になり、1つの巣が沈んだ。これで残った2つの巣が夫婦そろって卵を温めた。そして、ついに雛が生まれた。7個抱いた卵のうち、2個は腐ってしまい、5羽の雛が生まれた。可愛いこと! ところが翌日の午前中に、ひなの1羽がカラスに浚われてしまった。4羽は夫婦に守られて2週間。もうカラスには負けない大きさに育った。もう大丈夫。が、また襲った台風まがいの豪雨が去った翌朝、子どもは3羽に減っていた。もう一方の巣は、この豪雨で流された。親鳥は無事だったが、孵る寸前の卵はすべて無に帰した。いつまでも、何日も、水浸しの巣から離れようとしない夫婦。見ていられない哀れさ。涙が出る。そうして昨日のことだ、白鳥一家が富士山を背景に波に揺られているのを見つけたが、子どもは2羽しかいなかった。アヒルより一回りも大きくなった子たちだが、まだまだ、大人たちの、荒々しい群れには連れて入れない。一家は群れから離れたところで子育てに専念している。4つの巣。平均少なく見て5個の卵として、20の命が誕生する可能性があった。いま、その1割が育とうとしている。ハウスを作ってカラスから守ろうとし、土嚢を積み、餌を置いたりと、人間の努力も加わっての1割である。
アフリカの難民を助ける目的で現地に行った日本の女性が、アフリカの女性に尋ねられた、「あなたは何人の子持ち?」日本の女性が答えて「2人」。すると、たいそう驚いて「どうするの、そんな少しで!」頑張って2人生んだんです、と説明する日本女性と、アフリカのお母さんは話が噛み合わなかったそうだ。数人以上産んで、育つのは1人か2人。たった2人しか生まなかったら、いなくなってしまうじゃないかと呆れられたという。
地球上の生きとし生けるものすべてを案じ、悶絶する。
アフリカの難民を助ける目的で現地に行った日本の女性が、アフリカの女性に尋ねられた、「あなたは何人の子持ち?」日本の女性が答えて「2人」。すると、たいそう驚いて「どうするの、そんな少しで!」頑張って2人生んだんです、と説明する日本女性と、アフリカのお母さんは話が噛み合わなかったそうだ。数人以上産んで、育つのは1人か2人。たった2人しか生まなかったら、いなくなってしまうじゃないかと呆れられたという。
地球上の生きとし生けるものすべてを案じ、悶絶する。