文房 夢類
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壺猫

文房 夢類

偽装

世間の動きに上の空でいたあいだに、大事な法案やホテルの料理の表示がおかしいなど、いろいろあった。最初、私が気がついたのは、九条ネギと表示していながら、似たような別のネギを提供していたというものだった。これは有名なホテルでの出来事で、なぜ発覚したかというと内部告発だったと言われる。その後、芋づる式に発覚が続いていて,このドミノ倒しのような現象は終わりがなさそうだ。上はホテルの高級レストラン、下は底なし。乾燥わかめを買い,水で戻したら黒色ビニールだった、というのは,どこの国の話でしょう。黒ビニールだったら、だれも口に入れないから,むしろお笑いぐさで済むけれど、2年半前から深刻に案じているのが、放射能の影響を避けられないのではないか、という深刻な偽装危惧である。九条ネギに苦情を述べ立てているレベルだったら冷笑ものだが、何度も繰り返しになるが、放射能の測定値は薄めれば低くなるのだ。まず外食産業が汚染される。つぎに一般消費者の買う小売り業界が汚染される。最近の小売りの表示が変わってきたことも、悪い予感を呼ぶ。たとえばイオンなどスーパーや生協の売る野菜の生産地表示が変わってきた。避けたい地方と、選びたい地方を並列に表示している。手にとって産地を確かめることのできる店頭ならば選べるが、生協のようにカタログで注文する場合は、複数広域の産地表示では、表示自体が無意味だと思う。芝エビが何エビだったとしてもどうでもないが、実害のある偽装が国家戦略としてまかり通っているのが現状だと思う。
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