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壺猫

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高齢者の務め その6

イノシシからネズミの年に入った時、まさかこんな困難な年になるとは思わなかった。世界中の誰もが思っていると思う。
2月初旬のことだった、今までお世話になっていた近所の内科医が、諸般の事情で閉院。新しい医院を訪れたときのことだ、毎月通うようにと指示された。
高齢ではあるが、特に急を要する治療が必要ではない。私は医師に頼んだ、時節柄、と私は言った、毎月の通院はしたくない、せめて2ヶ月に1回、できることならもっと期間を空けてほしい。
医師には伝えなかったが、通院回数を減らしたい理由が二つあった。ひとつは、例年のことだが通院によって風邪をもらう機会が増える、特に冬の間は。これを避けたかった。
二つ目の理由は、新型コロナウィルスを警戒する気持ちがあった。ウィルス関連のニュースも増えていた。私は肺炎を恐れている。家に引きこもっていれば罹患の機会は減るはずだ、と考えていた。
通院回数を減らして欲しいと頼んだ私に対して医師は言った、「いうことが聞けないなら、ウチに来るな」。
女性一人で経営している町の医院である。
はっきりモノを言うのは大歓迎だが、鈍感だと感じた。相手の心の内を感じ取ろうとするセンサー、新型ウィルスに対するセンサー、この二つが欠けていた。
なぜ、毎月の通院が必要なのですか、と私はさらに尋ねた。
答えは、高齢者はしばしば管理する必要がある。毎月通わせることで、当院への縛りをかける意味もある。
ありがたいことだ、はっきりと答えてくださった。

医者は治療してくれる人、という通念があり、実際、その通りなので、感謝尊敬雨あられである。お医者さんが言うことは、即従う。
ではあるが、ある医師から聞いた事だが「すべての医師は、職業についている期間内に、必ず一人は殺している」。

さて、高齢者の務めとして、医者にかかった経験を若者よりより多く持っているのだから、医者選びについても、若者たちに助言をためらうべきではない。
逆に言うと、良い医師の、どこがどのように患者にとって良い医師であるかを、経験に基づいて伝えるべきだ。
もう一つ、この新型コロナウィルス・パンデミックの渦中にいて、高齢者の務めとは何か、を考えた。
一にも二にも、感染を防ぎ、罹患しないことだ。病院も医師も看護師も大忙しなのであるから、急を要する人たちのために、高齢者はじっと動かず、子供らには近寄らず、
嵐の過ぎ去るまで物忌みスタイルで蟄居するべきだと思う。これは自分の命を守ろうという意図ではない。高齢者のために手をかけさせてはいけない。思いやりを持って我慢したい。
高齢になるまでに身につけた知恵を活用し、迷惑をかけないように引っ込んでいることが、一番の応援だ。
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