文房 夢類
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壺猫

文房 夢類

おもてなし

オリンピックの宣伝で知れ渡った「おもてなし」が盛んに使われている。良い言葉。好きな言葉。先日、お菓子の折に「なごみ」とあった。これもよい。どうか日本の良い言葉として日常に使われ続けますように、と願います。ただ、あの、オリンピック宣伝の仕草には、ちょっと待ってくれ、と言いたくて壷猫に言いつけたくなった。あの宣伝演説の女性は、仏教徒のような手を合わせる仕草をした。あれはなんなんだ? 仏教徒が合掌する。タイの人たちも、日常の挨拶で合掌する。これは結構なことで、余人の云々するところではない。しかし、日本を紹介する公の場面で、手を合わせる仕草は、誤解を呼ぶこと甚だしい。日本の人たちは、手を合わせて目を伏せる仕草は、お寺か神社に参拝するとき以外は「し・ま・せ・ん」。こうした基本も知らないでやったのなら、バカもいいところである。承知の上でやったのであれば文化音痴だ。日本人じゃない。
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