文房 夢類
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壺猫

文房 夢類

服装の怪

ここ2,3年のことだろうか、数年にもなるか、若い女性たちの服装が奇々怪々だ。何が奇怪かというと、下着のようなものを上に着ている。見て、かわいらしいとも格好良いとも、きれいだなあ、とも思えない。ひたすら落ち着かない取り合わせだ、と眉をひそめるばかりである。この夏に見かけたもののひとつに、厚手のタイツというかストッキングというか、その上に薄手の生地のショーツをはくスタイルがあった。黒いタイツに薄茶のぺらぺらした素材のショーツ。醜い、としか言えない。流行なんだから、というかもしれないが、装いの根本は、着ている本人が、いかに魅力的で、美しく見えるかにかかっているので、結果として、中身の若い女性が、それを着ることによって魅力を半減させられているとしたら失敗ではないか。厚手の生地の上に透けるような薄い布の衣装を着ること、それ自体は素晴らしく美しい。ただ、効果が出るどころか、惨めなことになっているのに、どうして気づかないのかしら。
もうひとつ、若い女性たちの佇まいが、ヘン。膝から足首にかけて、幼児のような、頼りなげなポーズをとる。健康で、しっかりとした体格の女性を見かける一方、ダイエットをしてしまうのだろうか、ひ弱で、体力のなさそうな、細いだけの子が目立つ。子持ちの女性にも、いるのだ。これは成熟した女性の姿ではない。ファッション誌を見ると、いるわ、いるわ、頼りなげな、かわいい風味の女の子たちが上目遣いに勢揃いをしている。人さし指をくわえておるのもいたので、こりゃあ、本気で幼児帰りかとため息が出た。
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