文房 夢類
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壺猫

文房 夢類

二度あることは三度

二度あることは三度ある。三たび目のマイクロチップ。無理に三度目を作ったわけではなく、偶々今日、映画「トワイライトゾーン」のDVDを観ていたら、予期せぬ所に現れたのだ。
この映画は1982年製作,翌年公開された4編の連作。原作は、アメリカで1959〜64年に放映されたSFTVドラマシリーズ。とても人気があって日本でも「ミステリーゾーン」のタイトルで放映された。
このなかの第4話「 NIGHTMARE AT 20,000 FEET」にマイクロチップが出てきた。嵐の夜、飛行機に乗っている乗客のひとりが、翼に怪物を見る。信じない乗員、乗客。このとき、パニックになっている「見た男」の気を紛らわせようとして客室乗務員がいう、お客さん、なんという本をお読みなんですか。パニックの男は答えて、あ、これは「マイクロチップの未来」って本です。客室乗務員は微笑して、「まあ、お客さん、SFがお好きなんですね」。
SF世界の夢物語を好んで読む人物像を強調するための小道具として現れたマイクロチップの本である。このときから何年経っただろう。
いま、マイクロチップは非常に大切な場面で活躍し、さらに多方面で期待を寄せられている。SFではなくなった現在を思うと感動せずにいられない。どれほど多くの基礎研究者たちが、努力してきたことだろう。
今回、DSファーマ株式会社は、マイクロチップの欠陥商品の割合が15%だ、と公表した。これは異常に高い割合だと思う。これを、9月に「製品の中の一部に欠陥がみられ」たと軽くいなして、それっきり、いまもって解決の方向さえも見せないのは、この半世紀、SF世界にいたマイクロチップを現実の世界に持ってきて、役に立つよう努力を重ねてきた多くの人々に対して、申しわけが立たないと思う。
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