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壺猫

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偶然、二つの目に出会った。一つは昨日の新幹線の火災事件、もうひとつは、今朝放映されていた岡山県立図書館のニュース。
新幹線のガソリン放火自殺、巻き込まれた女性の死は、セキュリティについて深刻な問題として立ちはだかった。サミットとオリンピックを控えている。半世紀もの間、無事故できた誇らしい新幹線が、いま安全を考えるきっかけを作った。各方面の専門家が述べる意見の最後につくづく述べられた述懐は、人の目が大切だ、と言うことだった。もちろん、これから様々な対策を立てるに違いないが、その基本は人の心を向ける目にあるという。
岡山県立図書館は、来館者数が日本一だということでテレビの取材を受けていた。館内の環境、蔵書数、機械化されたシステム。加えて岡山県の教育方針も底力となっている。最後に取材者が、ためしに司書に頼んだ。自分は肥満で悩んでいますが、解決に繋がるような本はありますか? 取材者は、なかば恥ずかしそうに顔を伏せて、そう呟いた。このときだ、私が目を見張ったのは。司書、男性だったが、興味深そうに聞き入りながら取材者を見つめていたのだ。その後取材者との対話は、目と目を合わせる爽やかなものだった。日本一の来館者数の土台にあるのは、なんだろう。どれほど建物が立派でも機械化されて、スルスルと本が現れようとも、それだけでは日本一にはなれないのではないか。種類の違う2つの目が並んだが、要は心にあるということなのだろう。
私の居住区にある合同庁舎内の区立図書館は、久しく目を閉じており、館全体を暗鬱な灰色の霧が覆っている。同じ合同庁舎内の福祉事務所も同様で、カウンターで来意を告げたところ、他の用事を続けながら下を向いたまま、叫ぶように言った、そこの黄色い紙、取って! 
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