October 2012
エチオピア黙示録
07-10-12-10:26-
『エチオピア黙示録』野町和嘉写真集 岩波書店2005年発行 ISBN4-00-008079-2 191頁 300mmX220mm ¥6200
著者=1946年生 高知県出身 ドキュメンタリー写真家 サハラ、エチオピア、中近東、アジアなどの僻地を撮影地域としている。写真集多数。
内容=モノクロ大判の写真集。3章を自然、生活、宗教にわけて表現。東アフリカの一角に位置するエチオピアは平均標高2500m。ケニア、ソマリア、スーダンに囲まれた孤立した高原。著者の視点は旱魃と飢餓の中に生きる人々に向いている。どれも強いメッセージを送ってくる。
感想=写真を見るときの視線は、まず人間へ、そしてその視線へ向けられる。撮される人の視線がカメラを見るとき、もっとも強く引きつけられる。この写真集にも数多くある。飢餓に苦しむ人、死児を抱き悲しむ親。こうしたドキュメンタリー作家が伝えてくれるからこそ知る世界の様相。私は、撮られていることに気づかない人の写真に見入る。私には、これで十分なのだ。どれほどの使命感があろうと、どんな欲求があろうと、撮れない写真というものがあると思わないか。ある種の撮影は、銃で撃たれるのと変わりはないと思わないか。優れた写真集を見ると、本書にかぎらず、いつも思うことである。
著者=1946年生 高知県出身 ドキュメンタリー写真家 サハラ、エチオピア、中近東、アジアなどの僻地を撮影地域としている。写真集多数。
内容=モノクロ大判の写真集。3章を自然、生活、宗教にわけて表現。東アフリカの一角に位置するエチオピアは平均標高2500m。ケニア、ソマリア、スーダンに囲まれた孤立した高原。著者の視点は旱魃と飢餓の中に生きる人々に向いている。どれも強いメッセージを送ってくる。
感想=写真を見るときの視線は、まず人間へ、そしてその視線へ向けられる。撮される人の視線がカメラを見るとき、もっとも強く引きつけられる。この写真集にも数多くある。飢餓に苦しむ人、死児を抱き悲しむ親。こうしたドキュメンタリー作家が伝えてくれるからこそ知る世界の様相。私は、撮られていることに気づかない人の写真に見入る。私には、これで十分なのだ。どれほどの使命感があろうと、どんな欲求があろうと、撮れない写真というものがあると思わないか。ある種の撮影は、銃で撃たれるのと変わりはないと思わないか。優れた写真集を見ると、本書にかぎらず、いつも思うことである。