文房 夢類
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文房 夢類

なにがほしいの、おうじさま?

なにがほしいの、おうじさま?』QUE SE PASSE-T-IL THEOPHILE? Claude K. Dubois(クロード・デュボヮ)著 河野万里子訳 ほるぷ出版 2008年発行 ISBN978-4-593-50497-8 34頁 ¥1300 200mmX228mm
著者=1960年ベルギー生まれ 絵本作家・大学教員
内容=「ねがっていても ことばにできない ちいさなおとこのこのために」と見返しにある。各ページに、1行か2行のひらがなだけの文章、クレヨン画のような絵の絵本。至れり尽くせりの赤ちゃん王子様が笑わない、嬉しそうじゃない、どうしたの? というお話。
感想=本と出会う、どうして出会ったのかしら、この時期に? と不思議に思うことがある。この絵本は、そういう本の1冊だった。
この絵本は、女王である母親が、だっこして、よしよししたら笑ったという、お母さんが欲しかった王子様の話である。
先月末のこと、顔見知りの雌犬が死んだ。今時代の家庭犬だから、もっと生きられたかもしれない年だった。一頭だけで飼われている動物、犬でも猫でも同じだが兄弟も仲間もいない。生んでくれた母もいない。頼り、愛し、共に生きるのは人間だけ。それも縁あって出会った人だけとのつきあいになる。この犬について、私は何度も、何人もの人から訊ねられた、どうして、あんなに吠えるの? 私は答えてきた、泣いてるのよ。声をあげて泣いていても、聞こえない人がいる。絶望は、死を運んでくる。…… そうそう、これも最近のことです、官邸前のデモの声を、大きな音がしてましたね、と感想を述べた総理大臣がいました …… 今もいるノダな。
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