まことに残念ですが・・・
15-08-15-16:55-
『まことに残念ですが・・・』副題=不朽の名作への「不採用通知」160選 編著=アンドレ・バーナードAndre Bernard 監修=木原武一 発行=徳間書店 1994年 206頁 120X187mm ¥1600 ISBN9784198601126
「お笑い」の本ではないのに、大笑いした。並み居る大作家が、いとも簡単に切り捨てられているのだ。切り捨てる大剣豪は出版社の編集者だ。出版社というものが誕生した後の出来事である。
不採用を告げる理由が「お笑い」の素なのだが、これが笑えると同時に、笑えるほど似通っていることに笑わずにはいられない。
真面目な顔に戻って改めて読むと、不採用の理由はすべて、いま現在売れない。読者の共感を呼ばない、理解できない。あるいは嫌悪感を呼ぶ。なかには、小説にしては知的すぎるというのもある。これらはすべて、いま現在、日本の編集者も口にしている科白だ、この手のって、いま売れないんですよ……。
科学技術の世界は日進月歩、一方、小説世界は出版社誕生以来、足踏み状態なんだという事実が160本の不採用通知で身にしみるのである。
「お笑い」の本ではないのに、大笑いした。並み居る大作家が、いとも簡単に切り捨てられているのだ。切り捨てる大剣豪は出版社の編集者だ。出版社というものが誕生した後の出来事である。
不採用を告げる理由が「お笑い」の素なのだが、これが笑えると同時に、笑えるほど似通っていることに笑わずにはいられない。
真面目な顔に戻って改めて読むと、不採用の理由はすべて、いま現在売れない。読者の共感を呼ばない、理解できない。あるいは嫌悪感を呼ぶ。なかには、小説にしては知的すぎるというのもある。これらはすべて、いま現在、日本の編集者も口にしている科白だ、この手のって、いま売れないんですよ……。
科学技術の世界は日進月歩、一方、小説世界は出版社誕生以来、足踏み状態なんだという事実が160本の不採用通知で身にしみるのである。