文房 夢類
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文房 夢類

狛犬事典

狛犬事典』 著者 上杉千郷(うえすぎ ちさと) 発行 戒光祥出版 2001年 ISBN4-900901-20-2 CO571 ¥5000E P368   148 ×210

著者は、大正12年生まれ、岐阜県の神社社家19代目。現在、学校法人皇学館理事長。狛犬の研究・収集家。岐阜県下呂温泉に狛犬博物館などを作った。
狛犬を撮影したことから興味がわいて、図書館で借りた。著者は、各地の狛犬を年月をかけて訪ねている。収集は、探し求めるよりも集まってきた狛犬が多いそうだ。
シルクロードを通って日本にやってきたライオンが獅子となる。獅子は唐獅子から、狛犬へ変貌して行く。沖縄のシーサーも、獅子である。順を追って読むのも、拾い読みも楽しい。ときどきコラムのページがあって面白い。
コラムから少し紹介を。
靖国神社の参道に、中国移住者が奉納した獅子像がある。これは両方とも口を開けている。阿吽になっていないので、空いた口が塞がらない。と冗談を言っている。
別のコラムでは、「カッパ狛犬」が出ている。これは遠野市の常堅寺にいる狛犬。頭のてっぺんが皿になっていて水がたまっている。近くにあるカッパ渕に、実際、カッパがいて、お寺が火事になったとき、カッパたちが渕から飛び出してきて、皿の水を飛ばして火を消したそうだ。
事典だけれど、面白い。狛犬と獅子は平安時代には区別していたが、今は獅子なのか、イヌなのかさえも、定かではない。実際、私もシーサーはS音からしても獅子だろうと思っていたが、狛犬は、両方ともイヌだと思い込んでいた。
とりあえず、カッパ狛犬に会いにいきましょう。
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