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木の教え

木の教え』塩野米松(しおの よねまつ)著 画=三上修 草思社2004年発行 ISBN=4-7942-1329-8 ¥1200 128mmx187mm P206
著者=1947年秋田県生まれ。作家。聞き書きの作品が多い。本書のほか『手業に学べ』『聞き書きにっぽんの漁師』ほか。
画=1954年神奈川県生まれ。自然科学のイラストを得意とする。
内容=日本人が木と付き合ってきた長いあいだに身につけた知恵を、現場で木を扱う人たちから聞いた数々。イラストは、写真で示されるよりも、はるかにわかりやすい。非常に丁寧なイラスト。文章は、です、ます体で、実に暖かみのある、ゆったりとした語り調。
感想=木の性質のいろいろ。山のどの場所に生育した木か。宮大工、船大工の話。どのページも目を見張る面白さである。知らないことが一杯。そうだったのか、と納得することも多い。越後にへぎソバという名物ソバがある。「へぎ」に入れて供する故にへぎソバという。へぎについてでていた。
厚い木から薄い帯状のものをつくることを「へぐ」と言う、と書いてあった。へぐ、は剥ぐの訛りだろうか。「へぎそば」は、薄い木の平たい箱のなかに、小さくまとめたソバを並べてある。へぎ、という入れ物に入れて供するのがへぎそばだ、と納得していたが、へぎがどういうものかが、この本を読んではっきり分かった。
最後に「木の自殺」という話が出ている。これは植木屋さんから聞いた話。木を移植するときは、それまで育ってきた環境とできるだけ同じにしてやるのだそうだ。新しい環境が悪いと、木は育たずに死んでしまう。植えた人や育てる人が下手か、不真面目なために殺されて死ぬのが半分、木自身がそんな状態で生きてゆくのがイヤになって自殺するのが半分だという話。木が枯れる、と言わずに死ぬ、と表現している植木屋さんが心に残った。
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