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鬼太郎と行く妖怪道五十三次

鬼太郎と行く妖怪道五十三次』水木しげる著 (株)やのまん発行2008年 ISBN978-4-903548-12-8 ¥2200 128頁 265mmX210mm
著者については、改めて記すに及ばないだろう。妖怪専門家。この本では絵師と名乗っている。
内容=広重の東海道五十三次の版画、日本橋から京都までの53枚を見開き頁の左手に小さく置き、妖怪の解説をし、右頁に鬼太郎五十三次の版画を置く。
広重の版画と同じ構図をとり、そのある部分、部分に妖怪を出現させている趣向。妖怪の種類は300 種。鬼太郎とねずみ男が旅人である。
特徴は、水木の原画を伝統木版画で制作していること。広重の版画は、定評ある保栄堂版。解説は編集者の手になる文。
感想=この夏、都市伝説の本を数冊読んだときに、たまたま目にとまった本。水木の妖怪は、日本全国の妖怪を実際に収集しているので信頼できる。夢類で作った本「周防のななふしぎ」に出てくる、山口県だけに生息する妖怪「しだいだか」は、まず、いないだろうと思ったら、なんといたので、びっくりした。生息する、とは土地の言い伝えの中に語り継がれて残っている、という意味である。民話伝説の世界に生きている、という意味である。「しだいだか」は、旅人が恐れて振り向くと、振り向く度に大きくなって迫ってくる灰色の妖怪。
ひしひしと感じたことは、水木しげるが江戸の広重の絵と向かい合い、取り組むときの姿勢、意気込みが、まるで同世代の人に対するような闘志を燃やしていることだった。負けてなるものか、広重に馬鹿にされたくない、見比べて、広重が泣いているよ、などと読者に言われたくないっという、絵師同士としての張り合い。画家であれ、音楽家であれ、作家であれ、時の隔たりは、ない。素敵だなあ、と思う。

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