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多様化世界

多様化世界 生命と技術と政治』(INFINITE IN ALL DIRECTIONS )著者 フリーマン・ダイソン(FREEMAN J DYSON)発行 みすず書房 ISBN4-622-04976-7 C1040 ¥3600E 鎮目恭夫 訳
著者は、1923年イギリス生まれ。理論物理学者。宇宙物理学者。プリンストン高等学術研究所名誉教授。朝永、シュウィンガー、ファインマンの量子電磁力学の等価の証明で知られる。純粋物理学研究のほか、地球外知的文明、原子炉設計、核軍縮問題などの研究も続けている。一方、哲学、宗教、芸術などへの深い造詣に裏打ちされた思考は,叡智に満ちている。

ダイソンの著作を読むのは3冊目。あとの2冊は『宇宙をかき乱すべきか』『ガイアの素顔 科学・人類・宇宙をめぐる29章』。
どれも、何度も読み返したい名著、魅惑の書物である。この、知の巨人のどこを、どのくらい理解したのか、私は。それはたぶん、オオハクチョウが飛び立った湖の岸辺に寄り、純白の羽を1本拾い上げて思いを馳せる、ハクチョウの消えた空の青さ。その程度のものにちがいない。

しかし、読み始めたら止まらない。ワクワクする、ドキドキする。溜息が出る。ふと本を閉じて、自分の世界に入り込む。自分だけの自分の世界とみたものは宇宙であったり、神々の世界であったりするとき、ダイソンの著作のなかにいる自分を発見する。
本書では、英国の大物理学者スティーブン・ホーキングについて語っている部分が印象に残った。
「彼は、一種の筋萎縮症にかかっており、車椅子でなければ動けないし、しゃべることができない。彼に初めて会った人は、そういう哀れな状況にある人間を見て衝撃を受けるだろう。しかし、彼と話し始めて数分もすれば、たちまち彼の精神力の強さを知り、同情心はふっとんでしまう。彼の病気のことなど忘れてしまい、魅力に取り付かれてしまうだろう」。
本書は、限りなく詩に近い。
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