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手を洗いすぎてはいけない

手を洗いすぎてはいけない』副題=超清潔志向が人類を滅ぼす 著者=藤田 紘一郎(ふじた こういちろう)発行=光文社2017年 光文社新書 222頁 ¥700 ISBN9784334043285
著者=1939年旧満州生まれ東京医科歯科大学卒 同大学名誉教授 専門は寄生虫学、熱帯医学、感染免疫学。日本寄生虫学会賞ほか受賞多数。著書に『
こころの免疫学』など。
内容=なぜ手洗い、うがいをしているのに風邪をひくのか。清潔志向がアレルギーを増やしている。綺麗好きをやめれば免疫力が強くなる、などを説く。
感想=手を洗いすぎてはいけない、というタイトルを見て、読み違えたかと思った。家に帰ったら、まず手を洗う。電車のつり革はぶらさがらない、よろめいてもこらえよう。あっちにもこっちにも、すごいバイキンがいるのだ。
これが今時代の常識なのだから、真逆のことを言われたって、な〜〜
しかし、まあ、よくいる友達付き合いみたいに、そうよね、そうよねぇ、と同じ意見の「お友達」とだけ付き合って「お友達」だけを大切にしているのって、バカが手をつないでいるようなものであるから、真逆意見には反射的に飛びつくのであります。
自分が清潔人間かどうかのチェックリストが出ています。全部で5項目なのでここに紹介しましょう。○トイレのたびに、石鹸でゴシゴシ洗う。○冬場のうがい薬は欠かせない。○ウオッシュレットがないと不安。○子どもを砂場で遊ばせたくない。○マスクをして風邪を予防している。
そうか、マスクは一箱買ってあるし、ウオッシュレットだし、と吟味する。読むうちにショックなことが書いてあった。それは、今時代の人たちの大便の量が昔の人より減っているという、大便の話題のところに差し掛かった時だ。なぜ、少量になったかというと、それは消化の良いものを食べて、野菜の食べ方が少ないと思うだろうが、それは違うのだそうだ。減っている原因は、腸内細菌が減っているせいだというのである。腸には100兆個の腸内細菌がいて、重さにして2キロある。この細菌たちが害どころか、ためになる働きをしているというのだ。大便の60%が水分、20%が腸内細菌と、その死骸で、15%が腸から剥がれた粘膜など、食べ物のカスは、たったの5%ですって。これは思ってもみなかったことで、次々とひきつけられて読んでしまった。
この細菌たちの、あるものは害もするのだから、それはやっつけなければならないが、体のためになる働きをしているものもたくさんいるという。この働き者の細菌たちの役割を認めないで、徹底的にすべての細菌を消滅させようとするのが、今の進んだやり方なのだそうだ。これを徹底してゆくと、アレルギーもアトピーも、増える一方だという。なるほど、そうであったか。綺麗なら、綺麗なほど良い、と思っていたけれど、それでは一つ、まずは手洗いを簡単にしてみましょう〜。しかし、いったん身につけてしまった清潔モードは、一朝一夕には変えられないところが辛い。やっぱり、玄関ドアを入ったら、すぐに石鹸で手を洗ってしまう。私は固形石鹸で最初に洗い流し、改めて殺菌用のフォームで念入りに洗う。この後でないと、そこいら辺に触れない。汚いのを綺麗にすることはできるが、綺麗なのを汚くするのは、ひどく難しいものだ。

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