文房 夢類
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September 2017

選挙

衆議院解散。衆院選が10月10日公示、22日が投票日と決まった。国の政治を司る人々の頭、総理大臣を筆頭に多くの政治家は、国民の暮らしに意を注ぐことよりも、自分たちの為を思って国の舵取りをしている。アベという人は、渡さないと叫ぶ。真に迫って叫ぶ姿が、この先の何日間か続くだろう。
政権を渡さない、と叫ぶのは、彼がヒラの時から一貫していてブレない。野党に渡さないと叫んでいるのだなあ、と聞いていたが、そうではなかった。彼はこの家業を他人に渡すものか、と叫んでいるのだった。爺様の代からやってきて、身内の誰彼にいい目を見させ、ワーストレディは小料理屋だか飲み屋だかをやっている。ここで改めて見識がないとか、哲学を持っていないとか、良心があるのかとか、ふりがなを付けてもらわないで中学生レベルの漢字が読めるようにしろとか、文句を言う気はない。
消えてくれ、という思いの人たちの無言の圧力が一票というかたちとなって、その一票が生きて欲しい、と願うのみだ。

メキシコ地震

メキシコ中部地域が19日の午後、M7.1の大地震に襲われた。少なくとも61人が死亡という報道、続いて149人の死亡が確認され、たちまち200人を越えたと報道される。阪神淡路大震災の時を思い出す。あの時はたまたま早朝にテレビをつけていて、その日は見続けたのだったが、当初亡くなった方は2名、と聞いた記憶がある。というのは、ああよかった、犠牲者が少なくてよかったなあ、とホッとしたのをはっきり覚えているからだ。大地震に出会ったことはないが、母から関東大震災の模様を聞いており、その時は猛烈大勢亡くなったというのだ。
亡くなった2名の方はお気の毒だが、2名で済んでよかったなと私は思った。NHKの男性アナウンサー、名前は知らないけれど顔は今でも浮かんでくるその人は、いっときも席を離れずに報道を続けてくれた。2時間3時間ではない、もーっと。トイレ大丈夫かな、誰か代わってあげられないかな、とそわそわしながらテレビの前から動けない。
そうして見るうちに、たちまち死者の数が増えていったのだった。6434名。この驚きは大きかった。衝撃だった。しかも、以後徐々に死んでゆく数はその何倍にもなったのだった。
メキシコの気の毒な崩壊現場の報道に接し、今はもう、最初の数を信ずるわけもなく、終わりの数の少ないことを祈るばかりだ。

季節の橋を渡る

このまま秋になってしまうのか。落ち着かない夏、豪雨が各地を脅かし、41日ものあいだ雨天曇天が続いた東京地方だった、葉物の出来は悪く、果物の甘みは少ない。
久しぶりに現れた日差しは、しかし確実に秋の色を見せて、思い切りを促すかのように乾いている。
何よりも猫の富士の変わりようが季節の橋を渡りつつあることを知らせてくる。
寄り添って眠りにくる富士は、それが当たり前だという顔つきだが。
今日は薄手の丸座布団を作り、輪を作ってやり、首輪を3つ作った。古布を、かき集め縫い合わせる針仕事の指先が心を鎮め、湧き出す糸口を捕まえる。
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