文房 夢類
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季節の橋を渡る

このまま秋になってしまうのか。落ち着かない夏、豪雨が各地を脅かし、41日ものあいだ雨天曇天が続いた東京地方だった、葉物の出来は悪く、果物の甘みは少ない。
久しぶりに現れた日差しは、しかし確実に秋の色を見せて、思い切りを促すかのように乾いている。
何よりも猫の富士の変わりようが季節の橋を渡りつつあることを知らせてくる。
寄り添って眠りにくる富士は、それが当たり前だという顔つきだが。
今日は薄手の丸座布団を作り、輪を作ってやり、首輪を3つ作った。古布を、かき集め縫い合わせる針仕事の指先が心を鎮め、湧き出す糸口を捕まえる。
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