文房 夢類
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白柘榴

9月27日のこと、クール宅配便が届きました。小さな箱。送り主は山陰の文人。
いつもながらの達筆、流麗な手紙を添えて届けてくださった香りは金木犀。短くまとめた花束の切口が優しく湿らせてあり、生き生きとした黄金の花の香りが一気に部屋へ躍り出ました。お庭の一枝です。
金木犀の花束の下に座っていたのが、これもお庭の柘榴で、なんと白い粒の柘榴、私は生まれて初めて白柘榴を見ました。柘榴は、子供の頃に庭に植えられており、一つずつもらって箱ブランコに乗って食べていた思い出の実です。
白い実の柘榴は、ルビーのような柘榴とは対照的に静謐さを湛え、半透明の白い粒は水晶のような和の色合いです。
10月に入った今朝も金木犀は手製の小壺にいて、緑の枝葉を柘榴の実に添わせて、ちょっと描きたくなる佇まいです。
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