毛糸とネコ
31-12-14 22:43
レッグ・ウォーマーからルーム・シューズに姿を変えつつあった毛糸。半分まで編んでテーブルに置いて寝たときは、すでに富士は自分の電気座布団の上に丸くなって眠っていたから、毛糸と富士をつなげて考えなかった。思いつかなかった。今朝目覚めたときも、想像もしていなかった。薄暗い室内。床がヘン。幾何学模様の床になっている。富士は、やけに静かに眠っている。おお、寒い、と起きてみたら、椅子、机。室内の脚という脚に毛糸がからみつき、引き回されていた。毛糸玉は消えていた、それどころか、昨夜編み続けていたルームシューズも、500円玉くらい残っているだけ、すべて引き回されていた。
冷凍食品を解凍するときは、富士が噛みつくから用心しているけれど、まさか毛糸がこんな目に遭うとは思いも寄らなかった。
冷凍食品を解凍するときは、富士が噛みつくから用心しているけれど、まさか毛糸がこんな目に遭うとは思いも寄らなかった。