文房 夢類
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おめでとう、沖縄!

もう、ダメかと思っていた沖縄知事選だった。自民・公明などの推薦を受けた候補は象で、翁長前知事の意志を継いで立った候補は蟻だと言われた選挙だった。象と蟻の戦い。
蟻さんは金は無し、人も少ない。宣伝の仕方も運営も稚拙だった。一方の象さんは大金を投入し、人寄せパンダも度々駆けつけ、候補者の不都合な経歴は隠し、相手のデマを流すなどやりたい放題だった。勝つためには金に糸目をつけなかったし、ずるい、悪いと承知の上で、ためらうことなく押し通す強引さだった。とにかく勝ちを取りたいのだった。
それでも沖縄の人たちは蟻さんを選んだ。翁長さんの魂が応援してくれたんだと思う。当選して、玉城デニーさんと仲間たちが笑い、踊った。
本土に住む私たちは、沖縄のために何ができるだろう? 
口を出してはいけないような、関係もないのにと遠慮する一方、そうじゃない、これは日本の核心の部分の出来事なんだ、それが沖縄という場所にあるんだ、沖縄のためにじゃない、沖縄の問題こそ、日本全体にとっての一番大事な問題なんだと強く意識してしまう。
この投票を見守った全国の人たちは、事実を知ることを心がけ、気持ちで応援するしかないが、この気持ちというものは無力に見えるかもしれないけれど、多分、巨大な海鳴りとなり山鳴りとなり、沖縄を包み、日本を守るだろう。
私はテレビの前で、当選を喜ぶ人たちに合わせて踊った。この手ぶり、高々と腕を挙げて掌で舞う踊りを、私は以前に踊った記憶がある。身体が、記憶していた。
そうだった、ユンタだ、踊ったのはオキナワの踊りだ。何十年か前のことになるけれど、近所の仲良しグループが集まって踊ったのだった。
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