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梅郷散策

朝、爆弾を作った。1合のご飯で1個のおむすびを作ったのだ。1枚の海苔を使い、かろうじて包める。これと缶ジュースのあり合わせ。さあ、行くぞ、と高尾駅から歩き出した。甲州街道から、小仏峠へ通じる裏高尾へあがってゆく。小仏関跡、これは富士見関とも呼ばれた関所で、梅が満開だった。梅郷はだいぶ先でしょうか、とお姉さんに尋ねる。お姉さんとは、私よりもお姉さんという意味合い。あっちも腰が曲がり、こっちもよろめいている。ここよ。ここが一番。え? 水戸偕楽園が3000本。高尾梅郷は1万本て聞いたの。もっとあるんじゃない?この道、ずーっとで1万本。そういうことか、と腰を据えて歩くことにした。天神梅林、湯ノ花梅林、小仏梅林と続く。右手の空に新しく出来た高速道路のジャンクションがあり、この巨大な構築物が、これまで手つかずに眠っていた裏高尾の風景を一変させていた。高速道路は1本道ではない、見上げるループは複雑だ。古来、ひっそりと住み着いていた家々の屋根は、このループの下にうずくまり、庭先には香り立つ梅の花が咲いていた。どこの家の梅も揃って古木である。純白から薄紅色、濃い紅まで色合いの多様さに佇み、時を忘れる。しかし撮る、撮る、しばらく家にいたので撮影に飢えていたのだ。軒下にウチワを挿してある。私も持っている馴染みのウチワ、天狗の葉ウチワである。ウチワがヤツデの葉のような形をしていて、大きな天狗の顔がついている高尾山厄除けの御守りだ。3時間ばかり歩いたところで、小仏梅林までは無理だと脚が囁いた、じゃ、お弁当だ、と山裾の梅の根方に腰を下ろした。残雪は見かけよりもしっかりして深い。向こう山の斜面が小仏梅林だ。煙のように白いのは梅の花にちがいない。散策する人が見えた。帰り道で百円の泥ネギを買う。これ以上畑に置くとネギボウズがでる、農家の自家用ネギである。
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